まほろんイベント「古代の鉄づくりB製鉄炉操業」

5.製鉄炉の解体

 イベントの最終日(平成21年11月8日)は、製鉄炉を解体して、炉の底にできた生成物を取り出す作業です。

 

1.解体前の記念撮影
 製鉄炉を解体する前に、みんなで記念撮影を行いました。

 

2.解体開始
 チェーンソーで切れ込みを入れて、解体しやすいようにします。

     
 

3.壁を除去する
 切れ込みを入れた部分に草削り等の道具を引っかけて壁を取り除きます。段階を踏んで解体しましたが、その都度、製鉄炉の内部の様子を参加者のみなさんで観察しました。

  4.壁の断面の観察
 上から見ると、壁が熱で溶けていることがよくわかります。
     
 

5.壁の内部の観察
 長辺の壁を取り除くと、製鉄炉の壁を内側から観察できるようになりました。製鉄炉の壁は、下の方ほど熱変化が顕著であることがわかります。風が送られる部分が一番温度が高かったことの証しです。また、壁の下部には、溶け切らなかった砂鉄が貼り付いていました。

 

.炭をかき出す
 製鉄炉の壁を全て取り去った後は、中に残っていた炭をかき出しました。

     
 

7.生成物を取り出す
 いよいよ、製鉄炉の底にたまった生成物を取り出します。下に短管パイプ等を入れて、てこの原理で取り出します。これが…重い!

  8.生成物を冷やす
 生成物を担いで運び、水槽に入れて、十分冷やします。
     
 
 ★製鉄炉の構築

   → 1.製鉄炉の基底部をつくる


   → 2.製鉄炉をつくる


   → 3.送風装置の設置作業


 ★イベントの様子

   → 4.製鉄炉の操業
9.みんなで観察
 冷めた生成物(写真右下)を水槽から取り出し、みんなで観察しました。想定していたより製鉄炉の壁が溶けていないこと、底には鉄と不純物が十分に分離し切っていない塊がたまっていることなどがわかりました。この塊の下には、きっと鉄ができていることでしょう。
 
 今後、この生成物から鉄を取り出す作業を行い、できた鉄は後日、まほろんに展示する予定です。