鶴沼B遺跡
- 調査期間
- 4月~12月
- 場所
- 福島県会津若松市高野町中沼字鶴沼
- 該当時代
- 弥生・古墳・奈良・平安時代
- 調査原因
- 会津縦貫北道路建設
4月~7月の発掘調査の様子
4月後半、鶴沼B遺跡で発掘調査が始まりました。
鶴沼B遺跡は会津若松市と湯川村の境界付近に位置し、遺跡のすぐ東側に会津縦貫北道路、南側に磐越道が走っています。鶴沼B遺跡の調査は4回目で、今年度は昨年度に調査を行った場所のさらに北側を調査します。昨年度の発掘調査では、自然流路跡から縄文土器や弥生時代~古墳時代の土器、木質遺物などが出土しました。
昨年の調査区から延びる自然流路跡を掘り下げていくと、土器片が集中して出土しました。記録をとり、綺麗に洗ってみるとこれらの土器片は縄文時代晩期から弥生時代中期ごろの土器であることがわかりました。

写真1 土器の出土状況
この地点からさらに北へ60メートルほど先でも流路跡の続きが確認されました。その東岸寄りからも土器が集中して出土しました。先ほどの集中地点よりも広い範囲に土器が散らばっていたため、作業員の皆さんも土器を踏まないよう注意しながら、作業をしていました。

写真2 作業の様子
この土器集中地点の南側では、昨年と同じように流木が大量に出土しました。

写真3 流木の出土状況
これらの流木の出土状況を図にして、ナンバーをつけて取り上げながら流路跡の底面まで掘り下げます。底面からなんと柄を差し込む部分が残る木製の鍬とみられるものが出土しました。

写真4 木製の鍬の出土状況
出土した木製品はとても脆弱なため、このまま掘り下げて鍬を取り上げるのは危険と判断し、埋まっている土ごと取り上げることにしました。
これらの遺物が出土している流路の東側には小さめの自然流路跡が検出されました。掘り下げていくと、4つの土坑が流路の底面に掘られていました。その内2つの土坑からは木の実が出土しました。

写真5 木の実出土土坑(赤線)
しばらく放置しておくと地下水がどんどん湧いてくるので、木の実を水にさらしていた施設の可能性があります。

写真6 土坑の中から出土した木の実

写真7 洗い終わった木の実
今年も会津の発掘調査が始まりました。5月、6月の時点で既に気温30℃を超えていますが、次の日にはグッと気温が下がり、気温の乱高下が激しい日々です。
今後も会津の発掘調査情報を発信していきますので、よろしくお願いします。
