令和7年度発掘調査情報

鶴沼A_鶴沼B遺跡つるぬまえー・つるぬまびーいせき

調査中
調査期間
4月~11月
場所
福島県会津若松市高野町中沼字鶴沼
該当時代
弥生・古墳・奈良・平安時代
調査原因
会津縦貫北道路

5月~6月の発掘調査の様子

鶴沼A遺跡・鶴沼B遺跡の発掘調査が始まりました。両遺跡は会津若松市高野町鶴沼地区にあり、会津縦貫北道路が遺跡のすぐ東側を通っています。周囲には西木流A遺跡や下高野A遺跡などの遺跡も存在しています。

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写真1 鶴沼B遺跡を南西方向から撮影

作業員の人力による丁寧な掘り下げにより、溝跡を確認しました。現在その発掘が続いています。この溝跡は出土した土器の特徴から弥生時代終末期から古墳時代前期のものと考えられ、道路を挟んで北西―南東方向に伸びています。

スコップや移植ベラなどで溝跡内の土を取り除いていくと、土器の破片などが出土しました。土器が出土してもすぐには取り上げず、まずは土器周辺の土を丁寧に取り除いていきます。この時土器に傷をつけないように注意しなければなりません。非常に神経を使う作業なので、作業員の皆さんは黙々と作業されています。

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写真2 作業中の写真

そして丁寧に作業を進めると土器の輪郭が明瞭になってきました。土を取り除いたことで新たな土器の破片が出土しました。さらに周辺を少しずつ掘り下げると、溝跡の底面付近で土器の破片が集中して分布していることが分かりました。

 今後も引き続き鶴沼A遺跡・鶴沼B遺跡の発掘調査情報をお届けしていきたいと思いますので、よろしくお願いします。