平成28年度発掘調査情報

沼ヶ入遺跡ぬまがいりいせき

調査終了
調査期間
平成28年7月~9月(調査終了)
場所
伊達市霊山町下小国字沼ヵ入
該当時代
中世
調査原因
一般国道115号相馬福島道路の建設

沼ヶ入遺跡は、中通り地方北部の阿武隈山地内にある伊達市霊山町下小国地区にあり、東流する小国川右岸の河岸段丘上に立地する中世(武士の時代)の遺跡です。昨年度の1次調査では室町時代の建物跡や方形状の竪穴状遺構などが発見されました。

7月29日のようす

7月5日から沼ヶ入遺跡の発掘調査を開始しました。現在、重機による表土除去が終わり、遺構の検出や精査を行っています。調査では、昨年度の建物跡と同じ向きの溝跡や畑の畝状遺構、土坑などが確認されています。

特に1号溝跡は昨年度の建物跡と同じ方向、同じ埋土の南北に長い溝跡で、南端部には長方形のふくらみがあります。埋土の下層には焼土や炭化物が多く、その用途や性格が注目されます。

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[1号溝跡の南端部の土層断面と遺構検出の様子です]

9月2日のようす

小穴がたくさんみつかりました。

検討の結果、四面庇付建物(しめんびさしつきたてもの)と呼ばれる格式高い建物の跡であることが分かりました。

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[小穴を掘っているようすです]

9月12日現在のようす

9月9日で、無事に調査が終了しました。それに伴い、工事側に現地引き渡しを行いました。

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[現地で、現場責任者が調査成果の説明をしているようすです]