高木遺跡
- 調査期間
- 平成28年4月~平成29年2月(調査終了)
- 場所
- 須賀川市浜尾字高木
- 該当時代
- 弥生時代、古墳時代、奈良・平安時代、鎌倉・室町時代
- 調査原因
- 浜尾遊水地内における掘削工事
高木遺跡は阿武隈川左岸の沖積地に立地する遺跡です。 平成27年度の調査では、竪穴住居跡80軒、掘立柱建物跡15棟、井戸跡3基、溝跡14条、土坑50基、性格不明遺構(畑跡)14基、祭祀遺構1箇所、方形区画遺構2基が確認されています。今年度は昨年度の継続調査です。
4月20日のようす
高木遺跡の2次調査がはじまりました。
昨年度に引き続きたくさんの遺構や遺物の出土が期待されています。
5月10日のようす①
遺構を探す作業を行っています。
竪穴住居跡や掘立柱建物跡が見つかっています。
5月10日のようす②
古墳時代の竪穴住居跡がみつかりました。
6月30日のようす
新たな竪穴住居跡が検出されました。これから掘り込みを開始します。
7月11日のようす
竪穴住居跡(7m×7m)の床面から炭化した柱材が多く確認されました。この竪穴住居跡は火災にあったもののようです。
7月28日のようす①
火災住居の炭化材を取り除くと床面から多くの土器が出土しました。 その当時に土器が置かれていた状況がわかる貴重な資料です。
土器の特徴から奈良時代(8世紀)の竪穴住居跡であることがわかりました。
7月28日のようす②
[出土した土器の様子]
7月29日のようす
竪穴住居跡の底面がみつかり、使用時の状態があらわれました。
8月8日のようす
竪穴住居跡の床面には、貼り床が施されていました。写真は貼り床を除去した状況です。
9月15日のようす
高木遺跡はこれまでに約100軒の竪穴住居跡が調査されています。
写真は平安時代の竪穴住居跡の調査風景です。平面形は長方形で、2本の柱穴によって上屋を支える構造であることがわかりました。
10月7日のようす
古墳時代前期の竪穴住居跡が見つかっています。
10月14日のようす
古墳時代前期の遺物集中がみつかりました。
10月20日のようす
古墳時代前期の竪穴住居跡の1軒から1点の土製品が出土しました。長さ3㎝ほどで、小さな孔が二つ穿たれています。何に使われたかは不明です。
10月24日のようす
古墳時代前期の畑跡を調査しています。厚さ1mほどの洪水層に覆われていました。
10月25日のようす
狭い範囲に多数の竪穴住居跡が重複してみつかり始めました。いずれも古墳時代前期のものです。
11月2日のようす
古墳時代前期の竪穴住居跡の1軒から勾玉が出土しました。
11月15日のようす
古墳時代前期の竪穴住居跡の1軒(5m×5m)です。床面には炭化木材が多く残っていることから廃絶時に火災にあったようです。昨年度に調査したものを含めて、高木遺跡では120軒を超える竪穴住居跡を確認しました。
11月23日のようす
現地説明会を行いました。多くの方々にご来場いただきました。
11月24日のようす
初雪です。
11月25日のようす
雪はすぐ解けました。発掘調査は続きます。
12月1日のようす
古墳時代前期の集落跡の調査を継続しています。住居を使わなくなった際に、土器を残しておく住居跡も少なくありません。
12月2日のようす
廃絶の際に火災にあった住居跡です。
12月9日のようす
古墳時代前期の集落跡の調査を続けています。高木遺跡でこれまで調査した竪穴住居跡の総数は150軒を超えました。
1月11日のようす
正月休みを終え、現場を再開しました。古墳時代前期の集落を調査しています。
1月13日のようす
寒波の襲来です。
1月17日のようす
雪の中の発掘。
1月18日のようす
雪の中での発掘調査を継続しています。
寒空の下、作業に従事してくれる作業員の皆さんには頭が下がるばかりです。
1月20日のようす
ラジコンヘリで上空からの空撮を行いました。
1月31日のようす
今年度の発掘調査を終えました。
調査は来年度も続きます。
2月17日のようす
高木遺跡では今年度も大量の土器などの遺物が出土しました。
水洗いをようやく終え、土器の接合作業を行っています。
2月21日のようす
高木遺跡を理解するため、出土した遺物について年代的な位置づけなどについての検討会が開かれました。