まほろん実技講座
「カラムシから布をつくろうB」の様子
  平成24年9月1日(土)に、まほろん実技講座「カラムシから布をつくろうB」を実施しました。全3回の講座の最終回です。
  →第1回目の様子【平成24年6月30日(土)実施】
  →第2回目の様子【平成24年7月21日(土)実施】
 

1.アンギン編みの方法を学ぶ

 第3回目の講座では、前回までの講座でつくったカラムシの糸を使って布をつくります。
 本講座の布づくりでは、アンギン編みという古くから伝わる技法を採用しています。溝のある横棒を渡したアンギン台を使い、これに経糸(たていと)をかけて、緯糸(よこいと)を絡ませていく編み方です。
 今回は、カラムシの糸をコースターの大きさ(約10cm四方)に編むのが目標です。
 最初に職員が編み方を説明をしました。

     
 

2.コモツチをつける

 最初に、10本の経糸の両端に、重しとなるコモツチ(菰鎚)を結びつける作業をしました。アンギン編みでは、このコモツチを手に取って前後を入れ替えることで、経糸と緯糸を絡めていきます。
 このとき経糸を取り違えないように、コモツチに結び付ける紐は色分けしておきます。

     
 

3.アンギン編み

@経糸をアンギン台にかけたら、いよいよアンギン編みに挑戦です。
 今回は、越後地方(新潟県)に伝わる‘越後アンギン’の編み方で行いました。これは、緯糸を3本使って順に折り返しながら、目を一つ飛ばしに交互に編んでいくやり方で、緯糸が1本だけの場合よりも、きめの細かい美しい編み目になります。
 

     
 

A‘越後アンギン’の編み方は、とても細かい作業なので、少しでも気を抜くとたちまち編み目が崩れてしまいます。
 経糸は一つ飛ばしに絡めるので、1番目、3番目、5番目・・と絡めて、緯糸を折り返したら、次は2番目、4番目、6番目・・と、奇数・偶数が交互に編まれることになります。
 コツをつかむまでは、職員も応援しながら、注意して編んでいきました。
 

     
 

4.アンギンの完成!

 目標とするコースターの大きさまで編めたら、経糸をコモツチからはずして、ほつれないように結び、余った経糸を切り揃えて完成です!。さらに2枚目にチャレンジした参加者もいました。
 今回は、初めて体験された方も多く、古くからの布編みの大変さを実感しつつも、その魅力に「ぜひ自分でアンギン台をつくって、自宅でやってみたい」とおっしゃる方もいました。
 皆さん、「衣」の世界の奥深さを感じていただけたようです♪