まほろん実技講座
「カラムシから布をつくろうB」の様子
  平成23年9月3日(土)に、まほろん実技講座「カラムシから布をつくろうB」を実施しました。全3回の講座の最終回です。
  →第1回目の様子【平成23年7月2日(土)実施】
  →第2回目の様子【平成23年7月23日(土)実施】
 

1.アンギン編みの方法を学ぶ

 第3回目の講座では、前回までの講座でつくったカラムシの糸を使って、布をつくります。最初は、職員の説明です。みなさん熱心に話を聞いていました。
 ‘アンギン’とは、炭俵やムシロのように1本の緯糸(よこいと)に2本の経糸(たていと)を絡ませて布状にしたもので、縄文時代の遺跡からもみつかっています。縄文時代の‘アンギン’がどのようにしてつくられたかは明らかではありませんが、本講座では、新潟県中越地方に伝わる民俗事例を参考に復元したアンギン台(写真中央)を使って行いました。

     
 

2.アンギン編み

@職員の説明を聞いた後、いよいよアンギン編みに挑戦。今回は、緯糸(よこいと)を3本使う‘越後アンギン’の編み方で行いました。美しい編み目のアンギンをつくるのは、とても大変!少しでも気を抜くと、たちまち編み目が崩れます。コツをつかむまで、注意しながら編んでいきます。

     
 


A目標の3分の1ほど進んだところです。アンギン台の特徴は、ケタと呼ばれる溝のある横棒です。この溝に経糸(たていと)を引っかけて、ケタに沿って緯糸(よこいと)を張ります。 経糸(たていと)の両端は、コモツチ(写真下部)と呼ばれる錘(おもり)に巻きつけております。手前側のコモツチを向こう側に、向こう側のコモツチを手前側に交互に動かすことによって、経糸(たていと)を緯糸(よこいと)に絡めます。全ての経糸(たていと)を絡めた後は、再び緯糸(よこいと)を経糸(たていと)の上に張って、上記の作業を繰り返すことで編んでいきます。

     
 

B経糸(たていと)を緯糸(よこいと)に絡めているところです。ここまで来たらあと少し。アンギン編みも終盤です。みなさん最後まで集中力を切らさずに取り組んでいました。

     
 

3.アンギンの完成!

 目標とするコースター大の大きさまで編めたら、経糸(たていと)をコモツチから外して結びほつれないようにします。そして、余った経糸(たていと)を切り揃えて完成です!。早い人は、2枚目に取り組んでいました。
 今回行った‘越後アンギン’は、体験活動室で行うアンギン編みよりも少し難しい編み方で行いました。その分、仕上がりはきめ細かい美しい出来栄えです。
 参加者のみなさんは、 「大変だったけど、とても満足です。」とのこと。達成感が非常に高かったようです♪