まほろん実技講座
「カラムシから布をつくろう@」の様子
 平成23年7月2日(土)に、まほろん実技講座「カラムシから布をつくろう@」を実施しました。本講座は全3回で、その1回目。カラムシの刈り取りから、繊維を取り出す‘苧(お)引き’までを体験されました。
 

1.刈り取り

 最初は、まほろんの敷地の南西隅に生えているカラムシを刈り取る作業です。講座では、茎の部分だけを使用するので、葉の部分を取り除きます。
 カラムシを見るのが初めてという方が何人かいて、「こんなに大きいんだ〜。」と感嘆の声を上げていました。

     
 

2.カラムシを水に浸す  

 刈り取ってきたカラムシの茎の長さを切り揃えて、水の入った桶に浸します。 水に浸すことにより、後で行う‘苧(お)引き’の作業がしやすくなります。

     
 

3.映像記録を見て学ぶ 

 茎を水に浸している間、カラムシ織りの里として有名な昭和村で撮影された映像記録を見て、この後行う作業の予習をしていただきました。映像の内容は、カラムシと麻について、栽培から糸づくりまでの作業を比較して紹介するものです。

     
 

4.皮を剥(は)ぐ 

 いよいよ茎から表皮を剥(は)ぎ取ります。この作業の注意点は、剥ぐ皮の幅があまり狭くならないようにすることです。1本の茎から2本の皮が取れる程度だとよいのですが、これ以上幅が狭くなると、‘苧(お)引き’の作業が難しくなります。

     
 

5.苧(お)引き

 ‘苧(お)引き’は、剥いだ皮から、緑色の色素が付いた表皮を金属板で取り除く作業です。熟練した職人が‘苧(お)引き’を行ったものは、「キラ」と呼ばれる光沢を放つそうです。参加者の皆さんは、‘苧(お)引き’の難しさを実感しながらも、徐々に上達していきました。
 7月23日(火)に行う次回の講座では、今回取り出した繊維をよって糸をつくります。