「カラムシから布をつくろうB」の様子
  平成21年9月19日(土)に、まほろん実技講座「カラムシから布をつくろうB」を実施しました。全3回の講座の最終回です。
  →第1回目の様子【平成21年7月4日(土)実施】
  →第2回目の様子【平成21年7月18日(土)実施】
 

● アンギン編みの方法を学ぶ@

 前回までにつくったカラムシの糸を使用し、いよいよ布をつくります。本講座では、縄文時代の遺跡から見つかっている‘アンギン’の編み方で行います。
 ‘アンギン’とは、炭俵やムシロのように1本の緯糸(よこいと)に2本の経糸(たていと)を絡ませて布状にしたものです。縄文時代にどのようにして‘アンギン’がつくられたかは不明ですが、今回は新潟県中越地方に伝わる‘越後アンギン’を参考に復元したアンギン台(写真左)を使用しました。

     
 

● アンギン編みの方法を学ぶA 

 経糸(たていと)は、コモツチ(写真下部)と呼ばれる糸を巻いた錘(おもり)を使用して緯糸(よこいと)に絡ませます。

     
  ● アンギン編みの方法を学ぶB 

 溝に引っかけた経糸(たていと)の上に、ケタ(溝のある横棒のこと)に沿って緯糸(よこいと)を張ります。そして、手前側のコモツチを向こう側に、向こう側のコモツチを手前側に動かして、緯糸(よこいと)に絡めます。全ての経糸(たていと)を絡めたら、再び緯糸(よこいと)を経糸(たていと)の上に張り、後は上記の作業の繰り返しです。
     
 

● アンギン編みに挑戦

 職員の説明を聞いた後は、実際にアンギン編みに挑戦です。アンギン編みは根気のいる作業で、少し気を抜くと、編み目が崩れてしまいます。美しい編み目のアンギンをつくるため、みなさん、真剣な表情!

     
 

● 経糸(たていと)を結ぶ 

 目標の大きさまで編めたら、経糸(たていと)をコモヅチから外して結び、ほつれないようにします。

     
 

● 完成したアンギン 

 写真上部に残る経糸(たていと)を、切り揃えればついにアンギンの完成です!コースターとして使うのに丁度いい大きさとなりました。「お父さんの今晩のビールに早速使っちゃおう!」という方もいれば、「もったいないので飾っておきます。」という方も。
 全3回実施してきた、本講座も終了です。参加者のみなさん、お疲れ様でした。

     
※なお、まほろんの常設展示室の「みんなの研究広場」には、南相馬市立原町第一中学校の生徒さんがつくったアンギンが展示されています。ご来館の際はぜひご覧下さい。
 →「みんなの研究広場」の場所はこちら