まほろん通信10号 1 2 3 4ページ

 体験学習  


<弥生料理>

今年は寒かったので心配しましたが、古代米は丈夫なのか、けっこう実が入りました。実った稲穂が左の写真です。いろんな種類の稲を植えたので、ご覧のように稲穂の色も高さもまちまちな田んぼになりました。生育の速度も種類ごとに異なり、9月現在で収穫できそうなものもあれば、まだ花が咲いているものもあります。昔も、「わせ」「なかて」「おくて」といったように、稲の実る時期に時間差をつけて、危険を分散したと言います。そうすると案外、まほろんの田んぼの姿は弥生時代の水田に近いのかなと思っています。

      「弥生グルメ祭」のおしらせ
 さて、今年はまほろん探検隊で古代米を育てたわけですが、隊員だけでは食べきれそうにありません。そこで一般の方にも古代米を味わっていただきたいと思って企画したのが「弥生グルメ祭」です。
 まほろんの展示室に入ると、各時代の様々な料理が目をひきます。これらは、遺跡から炭になって出てきた食べ物や木の実、貝塚から出土した貝殻や骨、木簡に書かれた食べ物に関係する文字、当時生えていたであろう植物などから考えたメニューです。弥生時代のコーナーには、赤米で作ったチマキと具だくさんのスープが展示してあります。これをみんなで作って食べてみたいと思います。弥生時代の臼と杵の復元品もあるので、餅つきも合わせて行います。12月7日に実施しますので、よかったら申し込んで、参加してみてください。

第3次「まほろん探検隊」

 −今年のテーマは「弥生時代体験」です−
 1年を通して同じメンバーで原始・古代の体験をしようという「まほろん探検隊」も今年で3回目となりました。1次・2次隊は、「縄文時代」をテーマに体験しましたが、今年は「弥生時代」としました。
 活動の中心は「米づくり」です。近所の方の御好意で、水田の一画をお借りすることができました。米づくりの指導にあたったのは、探検隊員でもある鈴木綾さん(小学6年生)。彼女は、おじいちゃんと古代米を育てていて、その研究成果を常設展示の「みんなの研究コーナー」に展示させてもらっています。今回植えた稲の種籾や苗は、綾さんが育てたものを分けてもらいました。赤米や紫米の他、モチつきもしたいので数種類のモチ米も植えました。
 いざ田植えとなると、苗をどのくらいの間隔で植えるのか、苗をさしながら前に進むのか後ろに進むのかもわかりません。いちいち綾さんに初歩的な質問を浴びせながら、田植えをしました。終わってみると苗の間隔はバラバラ、ひん曲がっていて、機械植えした周りの水田との差は歴然。遠目にも、そこがまほろんのだとわかる、楽しい田んぼができました。


<まほろんの田んぼ>

 鉄づくりイベント

たたら踏み体験参加者募集

 日 時  11月1日午前10時〜
       11月2日午後2時
 場 所  まほろん体験広場
 福島市の刀工藤安将平氏をお招きして、東日本で初めての古代の本格的な製鉄操業を目指します。
 粘土で箱形の製鉄炉を製作し、送風には、実際の踏みふいご(たたら)を作ってそれを利用します。
 まほろんでは、当日たたらを踏んでくださる方を募集しています。
 参加ご希望の方は当館までご連絡ください。

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