まほろん通信10号 1 2 3 4ページ

 

カラムシから布をつくる

 カラムシは山野に自生しているイラクサ科の多年草で、古代からその繊維が縄や織物などに利用されてきました。現在でも、会津地方の昭和村では伝統工芸としてカラムシ織りが行われており、展示実演施設も整備されています。
 まほろんでも、古代の畑でカラムシを栽培しており、当館ボランティアも自主活動としてカラムシから布を作る活動をしています。本年度の実技講座では、当館ボランティアを講師として7月から11月まで3回シリーズでカラムシから布をつくる講座を実施しています。
 7月19日の1回目には17名のみなんさんが参加し、カラムシの刈り取りからその繊維を取る作業までを行いました。まず、刈り取ったカラムシは水に浸してから皮を剥ぎます。その後、「苧引き(おひき)」と呼ばれる作業を行います。この工程は、表皮を板の上に置いて金属板で引き、そこから余分な部分を取り去り半透明なカラムシの繊維を取り出す作業で、熟練を要します。
 この後、8月に乾燥させた繊維から糸を撚り、11月にはアンギン台を使って8月に作った糸から布を織っていきます。
 まほろんでは、カラムシとそれから取り出した繊維、さらにそれで作った布を見ることができますので、興味のある方は是非ごらんになってみてください。


まほろん通信10号 1 2 3 4ページ