平成29年度

 おでかけまほろん二本松市立渋川小学校


 9月20日(水)に、おでかけまほろんを二本松市立渋川小学校で行いました。6年生22名が、「土器や石器を観察しよう」・「勾玉づくり」を行いました。

  1.土器や石器を観察しよう

 今回は、渋川小学校にも近い二本松市矢ノ戸遺跡や、本宮市高木遺跡から出土した土器・石器などを、まほろんからお持ちしました。
 それぞれの土器や石器などの使われた時代、作られた目的、特徴などをお話しました。
     
 
 実際に、間近に本物の土器や石器などを観察し、一部は実際に触れてみました。
 矢ノ戸遺跡で見つかった土師器(はじき)の内側は、墨で黒く塗られていることなど、色々と気づいた点を、メモに取っていました。
 また、高木遺跡から出土した土偶の頭部は、どことなく宇宙人のような顔つきで、不思議そうに眺めている人もいました。
     
 
 今回は、このあとに行う「勾玉づくり」に合わせて、会津若松市の駒板新田横穴墓群から出土した、本物の勾玉もお持ちしました。
 体験でつくる勾玉は、滑石(かっせき)という種類の石ですが、お持ちした勾玉は、玉髄(ぎょくずい)や瑪瑙(めのう)などの石です。色も様々で、皆さん、珍しそうに見ていました。 
     
 
 このほか、弓矢、石斧などの復元した道具も触ってみました。
 遺跡から見つかった実物とも見比べたり、当時の暮らしを思い浮かべながら、道具を持った感触を確かめていました。
     
 
 本物のクマとシカの毛皮にも触りました。
 数日前には、学校のすぐ近くでクマが出没する騒ぎもあったとのことです。
 皆さん、恐る恐る毛皮に触りながらも、興味津々の様子でした。
     
  2.勾玉づくり

 いよいよ、勾玉づくりの開始です。
 材料の滑石に、勾玉の形を鉛筆で描き、先に紐を通す穴を錐(キリ)で空けます。
 古墳時代には、現在のような錐がなかったので、竹や木の棒の先に砂をつけるなどして、長い時間をかけて穴を空けたと考えられています。
     
 
 穴を空けたら、水を入れたトレーの中で、紙やすりを使って削っていきます。
 滑石は、紙やすりでも削れますが、実物の勾玉の石は硬く、当時は紙やすりもないので、やはり、砂や砥石などを使って、長い時間をかけて磨いたと考えられています。
 今回の材料の滑石は、3種類の紙やすりを使って、約1時間ほどで完成しました。
     
  3.記念撮影

 最後に、皆さんと一緒に、完成した勾玉を手にして、記念のカメラに収まりました。
 是非、大切な宝物にしてくださいね。