まほろん実技講座
「鏡づくり」の様子
 平成29年10月15日(日)に、実技講座「鏡づくり」を開催しました。参加者のみなさんは、実際に福島県内から出土した八稜鏡(はちりょうきょう)の復元品をモデルにしながら、鏡づくりを行いました。
 

1.八稜鏡についての解説

 最初に、八稜鏡とはどのような鏡なのかについて、学習することから始めました。八稜鏡が出土した福島県玉川村の栗木内遺跡のエピソードを、当館職員が、映像を交えて説明しました。

     
 

2.鋳型(いがた)づくり

 職員の説明が終わると、いよいよ鏡の鋳型づくりを開始します。土にまみれながらの作業です。

     
 

3.鋳込み作業

 土を押し込めた後、万力という道具を使って、木箱に詰め込んだ土がこぼれないように調整します。そして、今度は溶かした金属を鋳型に流し込みます。慎重に注ぐと、あとは冷えるのを待つだけです。鋳型を外すときは、きれいに鋳込まれているか、参加者に緊張がはしります。

     
 

4.鏡の磨き作業

 鏡型がきれいにできあがると、今度はヤスリを使って鏡面を磨きます。最初はなかなかツヤツヤしませんが、磨く作業を継続していくことで、どんどん光沢が増していきます。ここまで来れば、完成も間近です。

     
 

5.完成

 何回もヤスリで磨き上げ、ついに鏡が完成しました。磨き上げる前は曇りがかっていた鏡も、磨き上げた後は自分の顔が映るぐらいにピカピカになります。
 栗木内遺跡で見つかった八稜鏡を作った人も、この日の参加者の皆さんと同様、きっと達成感を覚えていたことでしょう。