まほろん実技講座
「昔のはきものづくり」の様子
 平成30年2月3日(土)【素材加工】、2月4日(日)【完成】の2回にわたり、実技講座「昔のはきものづくり」を開催しました。今回は二本松市に伝わるワラ草履(ぞうり)づくりを参考にしました。受講者の皆さんは、ワラ草履の歴史やつくり方について学びました。
 

 はじめに、遺跡から出土した製品を参考に、草鞋(わらじ)や草履の歴史について説明しました。その後、写真のように、ワラのミゴ(穂)の下側をもち、もう片方の手でワラの皮(ハカマ)を取り除く作業「ワラすぐり」を行いました。

     
 

 「ワラすぐり」を終えたワラは、モトを揃(そろ)えて1束ごとに縄で縛ってまとめました。写真は、霧吹きでワラに湿り気を与えている様子です。この作業は、次の工程「ワラ叩き」で柔らかいワラにするための重要な作業でもあります。

     
 

 ワラを槌(つち)で叩いて柔らかくした後、草履用の右撚(よ)りの縄(一ひろと少し:約2m)、鼻緒用の左撚り縄(一尺5寸:約45p)をそれぞれ2本ずつつくりました。写真は、草履用の縄を足の親指にかけ、編み始めた様子です。

     
 

 受講者の皆さんは、草履を編み始めると急に静かになり、黙々と編み続けていました。「どうしたらいいですか?」などの質問には、職員が直ぐに対応していました。

     
 

 鼻緒の固定では、自分の足を参考にしてその位置を決め、オンドウシ(竹の先端を尖らした道具)を使って鼻緒を取り付けました。

     
 

 ワラ草履が無事完成しました。みんなで記念撮影!みなさん、本当にうれしそうですね。