まほろん実技講座
「縄文土器づくり上級編B野焼き」の様子

 平成25年3月9日(土)に、まほろん実技講座「縄文土器づくり上級編B野焼き」を開催しました。「縄文土器づくり上級編@・A(2月9・10日に実施)」で土器を製作した方々が参加し、自らの手で野焼きを行いました。
 

1.‘あぶり’の作業
 土器の野焼きは、最初は土器を火の周囲に置いて、ゆっくりと土器の温度を上げていくことから始まります。このじわじわと温める作業を‘あぶり’といいます。
 急激な温度変化は土器が割れる原因となるため、あせらず2時間弱かけて土器を熱していきました。なお、土器全体に火があたるように、時々土器を回転させながら‘あぶり’を行いました。

 

2.材木の準備
 野焼きでは土器を焼くために大量の材木を使用しました。参加者の皆さんも、材木を運び、火床にくべて、実際に野焼きを体験しました。

     
 

3.オキをかきわける
 土器を素手で触れない程度まで熱したら、オキを周囲にかきわけ、火床の部分に土器を並べます。

 

4.‘あぶり’の作業の継続
 土器を並べ終わったら、オキに材木を少しくべて再び‘あぶり’の作業の継続です(2時間30分ほど実施)。
 なお、今度の‘あぶり’は、土器の周囲から温めるので、土器を回転させる必要はありません。もっとも、この状況で土器に触るのは熱くて危険です…。

     
 

5.本焼きの準備
 ‘あぶり’の終盤には、くべる材木の量を少しずつ増やして火力を上げていきます。頃合いを見計らって…、いよいよ本焼きです。
 本焼きは、土器全体を覆うように材木を積んでいきます。急いで材木をくべないと、炎が強くなって近づけなくなるので、みんなで力を合わせて行いました。
 

6.本焼き
 ここまで来たら後は待つばかり。燃え盛る炎を見ながら、土器が無事に焼き上がることを祈ります。

 

7.姿を現した土器
 本焼きの途中、材木の間から土器の顔が見え始めました。幻想的な風景です。

 

8.本焼きの終盤
 土器を覆っていた材木の大半が焼け、ほとんどの土器の姿が見えるようになりました。ここまでくれば、土器が割れることはありません。ほっと胸をなでおろす瞬間です。

     
 

9.焼き上がり
 きれいに焼き上がった土器たち。
 参加者の皆さんは、頑張ってつくった土器が割れることなく焼き上がったため、とても感慨深い様子でした。

  10.記念撮影
 土器はしばらくしないと熱くて取り出せませんが、その間を利用して、全員で記念撮影をしました。
  この後、皆さん笑顔で土器を持ち帰りました。