まほろん実技講座
「縄文土器づくり上級編
@・A」の様子

 平成25年2月9・10日(土・日)に、まほろん実技講座「縄文土器づくり上級編@・A」を行いました。13名の方が参加し、2日間かけて、より本物に近い土器をつくることを目標に行いました。
  1.土器を選ぶ
 本講座は、まほろん収蔵の本物の縄文土器を見本としてつくります。どの土器にするか、皆さんわくわくしながら選んでいました。
     
  2.形をつくる
 最初に、丸めた粘土を押しつぶして底をつくります。その後は、粘土ひもを積み上げて形をつくっていきます。
 作業が進むと、上に積む粘土の重さで、形がややつぶれて外側に開くことがあります。そのため、このことを念頭に置いて、少しすぼめた状態でつくっていくことがポイントです。
 見本の土器は会津坂下町の鬼渡A遺跡から出土したもので、形をつくるのが難しい土器です。
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  3.装飾を付ける
 形ができ上がったら、次は縄文土器の名前の由来となった縄文を転がしたり、装飾をつけていきます。
 見本の土器は、磐梯町・猪苗代町の法正尻遺跡から出土したもので、立体的な装飾が目を引きます。
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4.文様の割り付け
 文様をつける際は、本物の土器を見ながら、あらかじめ割り付けをしてから行います。
 見本とした土器は、福島市の八景腰巻遺跡から出土したものです。
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  5.みがく
 小型の土器は、1日目で文様をつけ終わることできるので、2日目は‘みがく’という作業を行いました。土器の表面が少し乾燥した箇所を石でごしごしと‘みがく’と、光沢が出るようになります。縄文時代の人も、きれいな光沢のある土器をつくっていたので、その技術に挑戦です。
 見本とした土器は、二本松市の田地ヶ岡遺跡から出土したものです。
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6.縄文土器の完成
 2日間かけて、見事な縄文土器が完成しました!
  つくった縄文土器は、しばらく乾燥させ、最後に野焼きを行います(3月9日(土)10:00〜16:00)。見学は自由にできますので、講座参加者以外の方もぜひご覧ください。
 見本とした土器は福島市の弓手原A遺跡から出土した、底の近くにに穴が開けられた珍しい土器です。
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