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　正直Ａ遺跡では、マツリの跡とともにマツリに使用した石製模造品を作った製作工房跡と思われる遺構も発見されています。
　普通の竪穴住居跡には煮炊きに使うカマドが付いていますが、この工房跡にはカマドが付いておらず、床面に炉と思われる焼土が何ヵ所かあるだけです。また、床面からは土器などとともに、石製模造品を作った時に出る剥片や製作途中の未製品、滑石の原石や砥石、台に使った石などががみつかっています。
　床面上では、２ヵ所に石製模造品の未製品・剥片などの分布が集中する場所があり、この場所を中心として作られていたと推定されます。
　正直Ａ遺跡では、ムラの中でマツリを執り行うとともに、マツリに使う道具も集落内で自作していたことが、発掘調査の結果わかりました。