埴輪(はにわ)ってなに?

 古墳時代(こふんじだい)(3世紀(せいき)後半〜7世紀、今から約1750〜1300年前)のお墓(はか)である古墳からは、人や動物をかたどった土製品(どせいひん)がしばしば見つかります。わたしたちはこれを「埴輪(はにわ)」とよんでいます。
 日本で最初に書かれた歴史書(れきししょ)の一つ「日本書紀(にほんしょき)」には、天皇(てんのう)が死んだとき生きた人を一緒に古墳に埋めることはあまりにかわいそうなので、かわって人の形をした土製の人形を立て並べたものが埴輪である、とかかれています。しかし、発掘調査によってわかった埴輪のもっとも古いものは壺(つぼ)とこれを乗せる台であることがわかっているので、この話は後で作られたものであると考えられています。
 では埴輪はいったいなぜ古墳に立て並べられたのでしょうか?先代の王の霊力(れいりょく)を古墳の上で引き継(つ)ぐようすを表しているとか、古墳に葬(ほうむ)られた人の生前の活躍を表している、葬儀(そうぎ)のようすを表しているなどいろいろな説がありますが、本当のところはまだよくわかっていません。