まほろん実技講座
「染色にちょうせん」の様子

  平成28年8月21日(日)に実技講座「染色にちょうせん」を実施しました。午前の部と午後の部に、21名の方が参加し、まほろんで栽培しているタデアイを使った生葉染めを行いました。
 
1.「絞り」つけ
 タデアイを使った染色の説明の後、輪ゴムやビー玉などを使って、絹のストールを縛っていきます。縛った部分に染色液がつかないため、この部分が白い模様として浮き上がるわけです。この模様のつけ方を「絞り」といいます。
 受講生の皆さんは、どんな模様になるのか染め上がりを想像しながら、もくもくと「絞り」をつけていきました。「絞り」が終わったら、繊維が染まりやすくなるようにストールをぬるま湯に浸します。
  2.収穫
 「絞り」つけが終わると次は、染色液づくりです。まずは材料となるタデアイの収穫です。手に手に剪定バサミをもって、「まほろん古代の畑」に向かいました。
 畑には、春から職員が育てていたタデアイが青々と茂っています。なるべく濃い色の葉を選んで一人20本程度刈り取って、室内にもどりました。
     
 
3.染色液づくり@
 収穫したタデアイを水洗いして、葉だけを集めます。集めた葉はハサミで刻んだり、手でちぎって細かくします。
 

4.染色液づくりA
 細かくした葉を不織布の袋に入れて、水の中でよく揉み、葉の中に含まれるインジカンという色素の元を水の中に染み出させます。根気よく揉んでいると、最初はサラサラだった水が、深緑色のトロミのある染色液になっていきます。

     
 

5.染色
 いよいよ染色開始です。この作業には太陽の光(紫外線)が必要なので、室内から出ておこないました。「絞り」のついたストールを染色液に浸しては出して、空気中の酸素と反応させ、また日光に当ててはまた染色液に浸す行為を繰り返します。
 

6.さらし
 「絞り」のゴムを取り、ストールを広げて空気にさらします。染色液中のインジカンは、酸素と反応して青色のインディゴに姿を変えます。染色液に浸けたストールは深緑色ですが、空気と日光にさらすと、次第に水色に近い色に変わっていきます。

     
 
7.完成
 四角や波など様々な「絞り」模様がストールの上に現れました。どの作品も素晴らしい出来栄えでした。
  (タデアイの花)