まほろん実技講座
「カラムシから布をつくろう」の様子
 まほろん実技講座「カラムシから布をつくろう」は、全3回の講座で、第1回目は平成27年6月28日(日)、第2回目は7月19日(日)、第3回目は8月30日(日)に実施しました。
 

@ 刈り取り

●カラムシの説明

 「カラムシは、イラクサ科の多年草で、現在でも福島県の昭和村などで、布を織る原料として栽培されています。」などのように、受講者にわかりやすく説明しました。

     
 

●カラムシの刈り取り

 受講者の皆さんは「まほろん古代の畑」で、約2mに伸びた親指の太さほどのカラムシを選んで20本刈り取りました。その後、葉を茎の先端からしごいて取り除き落としました。

     
 

●繊維を取り出す

 カラムシの茎から表皮を剥いだ後、板とスケッパーを使って、繊維を取り出す苧(お)引き作業を行いました。繊維を破かずに薄くするのは、ひと苦労です。皆さん、無言で真剣に取り組んでいました。

     
 

A 糸づくり

●糸づくりの説明

 糸づくりを始める前に、職員が受講者に対し、糸づくりの実演を交えながら説明しました。
 写真は、受講者の皆さんが、糸づくりを真剣な表情で見ている様子です。

     
 

●糸づくりの様子

 カラムシの繊維を水に浸し、柔らかくなった繊維を、必要な幅に細く裂きます。2本の繊維にそれぞれ、別方向に撚りをかけ、繊維と繊維を合わせて1本の糸にしていきます。
 繊維の長さが足りなくなると、2本の繊維の間に別の繊維を継ぎ足して、15mの糸をつくることを目標としました。

     
 

●縄ないの方法で糸づくり

 上の写真のような糸づくりの方法と異なる、縄ない(縄づくり)の方法でも挑戦しました。
 糸を足の指にはさみ、手のひら全体で糸に撚りをかけることを繰り返して糸づくりを行いましたが、受講者の方からは、「難しい」との感想が多く聞かれました。

     
 

B 布づくり

●小袋づくりの説明

 写真は、これから編んでいく小袋の見本を見ていただいている様子です。
 小袋づくりでは、5種類の編み目が異なる木型を用意し、受講者に好みの型を選んでいただきました。

     
 

●小袋づくり

 今回は、自分でつくった糸を使用して、携帯電話ほどの小袋をつくりました。
 写真は、縄文時代から使用されている「もじり編み」でタテ糸を固定しているところです。

     
 

●完成作品

 受講者の皆さんは、ヨコ糸の編み方が曲がらないように、慎重に編んでいました。縁まで編み終え、最後に糸がほどけないように仕上げをして完成!皆さん上手にできました。

     
 

●完成後の記念撮影

 受講者14名で記念撮影。「他の方の袋はどうかな?」と、皆さんは完成した小袋を見比べていました。