まほろん実技講座
「鹿の角で装飾品をつくろう」の様子

 平成26年9月14日(日)に、まほろん実技講座「鹿の角で装飾品をつくろう」を実施しました。受講者は、縄文時代における鹿の角の利用法などを学習するとともに、実際に鹿の角を加工して髪飾り(ヘアピン)づくりを行いました。
 

1.説明

 縄文時代における鹿の角の利用法や、髪飾り(ヘアピン)の作り方などについて学習をしました。縄文時代の人々が、鹿の肉や毛皮だけでなく、骨や角まで活用していたことに、受講者は驚いていました。

 

   
 

2.下書き

 作りたい髪飾りの形を、鹿の角に描いていきます。鹿の角はデコボコしたり、曲がったりしているので、素材の形状を活かしながらデザインをしなければなりません。

     
 

3.穴空け

 錐を使って、飾りひもを通すための穴を空けます。出土した鹿の角製の髪飾りにも穴が空いているものがありますが、これらは石製の錐を使用して空けたものと考えられます。

     
 

4.削り出し

 金属やすりを使って余分な部位を削り取っていきますが、なかなか削れません。金属の無い時代は砥石を使用していたはずですが、いったいどれだけの時間がかかったのでしょうか。

     
 

5.模様彫り

 形が完成したら、次は表面に模様を彫っていきます。出土品には直線や波形など様々な模様が描かれていますが、波形に彫り込むのは難しいので、今回は直線を組み合わせた模様を彫りました。

     
 

6.完成

 仕上げに、鹿の角を紙やすりで磨けば完成です。あまりツルツルにすると、髪に挿した時に滑り落ちてしまうので、少しザラザラにしたままにしておくのが仕上げ作業のコツです。