まほろん実技講座
「古代の染色にちょうせん」の様子

  平成26年8月9日(土)に、まほろん実技講座「古代の染色にちょうせん」を実施しました。午前の部と午後の部に、あわせて17名の方が参加し、まほろんで栽培しているタデアイを使った生葉染めを行いました。
 
1.絹布に絞りをつける
 初めに、絹布に模様を付けるため、見本を参考にしながら輪ゴムやビー玉などを使って「絞り」をつけました。
 「絞り」をつけた布は、染まりやすくするために、ぬるま湯に浸しておきます。
  2.タデアイを刈り取る
 このあと、参加者は、タデアイを栽培しているまほろんの「古代の畑」へ移動し、生葉染めに使うタデアイを茎ごと刈り取りました。
 近年は、栽培されるタデアイは珍しく、まほろんで初めて見たという参加者もいらっしゃいました。
     
 
3.タデアイの茎から葉だけを取る
 持ち帰ったタデアイから、不要な茎の部分と枯れ葉を取り除きます。
 このあと、葉は軽く水洗いをして、ゴミやほこりを洗い落としました。
 

4.染液をつくる
 葉に含まれる色素が水に溶け出しやすくするため、細かく刻みます。今回はミキサーも活用して行いました。
 細かくした葉を不織布に入れて水の中で揉むと、初めは緑色だった液が空気に触れてだんだんと青っぽく変色していくのが分かりました。

     
 

5.染液に布を浸す
 いよいよ、絹布を染液に浸して染めていきます。初めは布を染液に浸けながら上げ下げを繰り返し、その後に浸け置きします。こうして空気に触れることで、溶け出した色素が変色し、徐々に青みが出ていきます。
 

6.日光に当てて発色させる
 染めた布は軽く水気を切って、外で日光にさらすことで、さらに発色させます。
 この日はあいにくの曇り空でしたが、「絞り」を外して、絹布を水洗いすると、生葉染め特有の「縹(はなだ)色」(薄い青色)に染まっているのが、はっきりと分かりました。

     
 
7.完成した作品を持つ参加者
 思い思いの「絞り」の模様もくっきりと現れて、見事な染め上がりに、皆さん、とても満足そうでした。