「土器づくり上級編」の様子

 平成22年1月16・23日(土)に、まほろん実技講座「土器づくり上級編」を行いました。12名の方が参加し、2日間かけてより本物に近い土器をつくることを目標に行いました。

  1.見本とする土器選び

 最初に自分のつくりたい土器を選びます。みなさん、手で触って品定め。いずれも、まほろんに収蔵されている本物の縄文土器です。形の難しい土器もあれば、文様の複雑な土器もあります。
     
  2.形をつくる

@土器は、粘土紐を積み上げて形をつくっていきます。写真中央の土器は三春町柴原A遺跡から出土した注口土器。これは形をつくるのが難しい!。注ぎ口の角度が本物と同じような形になかなかならないのです。
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Aこちらは磐梯町天光遺跡出土の土器。見るものを引きつける印象的な文様です。ただ、つくり上げるのは大変。参加者の方のまなざしは真剣そのもの!
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3.装飾をつける

  今回の講座で一番人気だったのが、磐梯町法正尻遺跡出土の土器です。法正尻遺跡の出土品855点は、国指定重要文化財に指定され、現在特別展示室でみることができます(1月31日まで!)。見本としたものは、展示に使用していない指定外の資料ですが、立体的な装飾が素晴らしい土器です!
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4.文様をつける

  ここまでくればあと少しです。文様の細かい部分を学芸員に聞いて仕上げの作業。見本とした土器は飯舘村上ノ台A遺跡のものです。
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5.見事完成!

  参加者のみなさんは、2日間かけて立派な土器をつくり上げました。満足そうな笑顔ですね。できた土器は下記の日程で野焼きをします。それまで陰干しでじっくり乾燥させます。

★「土器の野焼き」の日程
日時:3月14日(日)、10:00〜15:00