■1学期のおでかけまほろん■
今年度の「おでかけまほろん」は昨年度に引き続き20校の募集定数でしたが、受付時間と同時に多数の申し込みのFAXをいただき、「あっ」と言う間に募集定数に達しました。
1学期には、これまでに小学校9校で実施しました。「おでかけまほろん」の内容としては、当館の体験学習メニューの中でも人気の「火おこし」や「勾玉づくり」のほか、学校周辺の地域から見つかった土器や石器などの収蔵品を持参し、実際に子供たちにさわってもらう「土器さわり」体験などがあります。(写真は、福島市立平田小学校の勾玉づくり体験)
「火おこし」や「勾玉づくり」は、ただ体験するのではなく、「火おこし具」や「勾玉」についての解説などを交え、昔の人々の「知恵」や「技術」を楽しく学んでもらっています。
また、学校周辺の遺跡地図を持参し、教科書で習う各時代の遺跡が身近な地域にあるといったお話をし、より歴史に興味をもってもらうことも行っています。子供たちは、「おでかけまほろん」での体験を通し、あらためて歴史に興味をもったり、いろいろな発見をしたりと楽しそうです。これから実施する学校・施設の皆さん、楽しみに待っていてください。
5月17日(土)に「土器づくり」講座を開催しました。まほろんでは、収蔵している本物の土器をお手本にしています。参加者の皆さんは各自、自分の作りたい土器を選び、まずは手にとって形、厚さ、文様等を観察します。当時の人々が「どのように作ったか」観察し、推測し、真似をしてみると、見ているだけではわからなかった、その技術と工夫を実感できます。
今回の参加者のなかには、おうちの人と挑戦した小さなお子さんたちの姿も。お子さんが粘土ひもを伸ばし、お母さんが積み上げ、着々と形になっていく、ほほえましいチームワークです。
なかには、お皿状の土器に挑戦した女のお子さんもいました。浅鉢やお皿のように上部が開いた形は、粘土の重さでどんどん広がってしまうので、実は深鉢より難しいのです。職員の不安をよそに、うまい具合に本物そっくりに成形していました。お見事です!
形ができたら、カラムシや麻の繊維をよった原体を使い、表面に文様をつけます。お手本の土器を真似つつも、簡略化したり、アレンジを加えたり。人間の手作業ですので少しずつ違ってきます。縄文時代の土器もこのように変化していったのかもしれませんね。
その後、土器を約一ヶ月間陰干しし、6月14日に野焼きを行いました。土器作りの成功は、半分以上焼きにかかっているといっても過言ではありません(実は成形の過程でも、焼いた時に割れにくいように工夫しています)。見学の皆さんが見守るなか、ほぼ無事に焼き上がり、職員もほっと一安心しました。
毎年定番の実技講座ですが、毎回、作る人の数だけ新しい発見や驚きがあります。縄文時代の大発明「土器」を作って、いろんな発見をしてみませんか?
今年は、7周年記念イベントとして、「まほろん夏まつり」を開催します。大勢のみなさま方のご参加をお待ちしています。
期日:7月12日(土)・13日(日)10:00〜15:00
場所:まほろん体験広場・エントランス
内容:●まほリンピック(古代3種競技) 弓矢で射的、火おこしタイムトライアル、槍投げの総合点を競います。(上位3名を表彰)
●「しのぶもちずり」に挑戦
絹の布をタデアイの生葉で染めます。
●古代の釣りに挑戦
鹿角の釣針、矢竹の竿、カラムシの糸を使って、ニジマスを釣ります。
他にも、カルメ焼き、お誕生日記念品進呈、勾玉づくり無料抽選会を企画しています。
今年も夏休み特別体験メニューとして、楽しい体験を準備してお待ちしています。
<弓矢・槍投げ体験>7月19日(土)〜8月24日(日)10:30〜12:00、13:30〜15:30
<バックヤードツアー〜収蔵庫探検〜>7月28日(月)〜8月1日(金)、8月18日(月)〜8月22日(金)、各日1回目11:30〜、2回目14:30〜
<火おこし体験>8月2日(土)〜8月17日(日)11時30分ごろ、14時30分ごろ
夏休みの実技講座
★7月26日(土)・27日(日)親子で縄文土器づくり、各日定員10組
★8月2日(土)親子で土笛づくり、定員10組
★8月9日(土)古代の染色に挑戦、午前の部、午後の部、各16名